鴨撃ち船

網さだは今でこそ屋形船を主な生業として暮らしていますが

網さだの屋号にもあるように投網船が主な仕事でした。

江戸川の投網は幕末から明治に生きた細川政吉を流祖として細川流投網とし

体をダイナミックに動かし船の上から網を打つ方法です。

昔は先生と呼ばれるような人たちが船を貸し切り網打ちを楽しんでいましたが

その時から捕った魚を刺身やてんぷらにしてお客様をおもてなす江戸情緒あふれる

船遊びで今の屋形船に通ずるものがありましたね。

自分もこの仕事に就いたときは投網船で朝8時ぐらいにお客様が見え

親父が網打ち、自分は船を操船する舵子(かじこ)で延々と投網をしていました。

昼間は捕った魚の刺身を作り、天ぷら(その時もう朝に仕入れたものです)

の食事になりお客様のおすそわけでお酒もいただき(今は飲酒禁止です

当たり前ですけど)お客様と一緒に昼寝をしたこともありました。

そして午後からまたまた投網・・・

それはそうと上の写真(若かりし頃の親父)ですが

決して危ない写真ではなく冬になると今度は鴨撃ち船

と言う船遊びが人気で船の上から散弾銃でお客様と船頭が鴨を撃っていました。

戦後、進駐軍のアメリカ人が結構来たみたいで今でいうインバウンド客・・

違うか!(残念ながら自分は世代が違うので経験なしです)

江戸川の葛西、浦安、行徳周りはどこもそこも大葦原で想像を絶するほどの

鴨を中心とした野鳥の杜でした。今のディズニーランドあたりで散弾銃撃ちまくりなんて

信じられないですよね~

親父の話によるとリヤカーいっぱいに鴨を乗せ帰ってきたことも

あり、余談としてその上に散弾銃を乗せ帰ってきたらどこかで落としたらしく

大騒ぎになったみたいです。

今でも冬になると鴨が飛来しうちの桟橋付近も餌場になっています。